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8月31日
僧侶アシン・ウィラトゥ氏「マウンドーに戒厳令を」
8月30日、ミャンマーの過激派仏教僧侶アシン・ウィラトゥが、イスラム教徒の問題が続くミャンマーラカイン州マウンドーやブーディーダウン地域に、戒厳令を敷くよう求めた。
「好きな方を選びたまえ。戒厳令を敷くか、それとも主権が侵害された状況か」
彼の言及はこれに加えて、「政府職員や地元の人々は、警備が弱いマウンドーにとどまっていないだろう」としたうえで、「したがって、国家安全保障理事会が開かれ、マウンド―郡全域で戒厳令を敷くことが宣言されるべきだ」と述べた。
「戒厳令の下で国民の生活と豊かさが確保されれば、(国民の)信用は軍だけに及ばず、議会とその地域で戒厳令を宣言した政府に感謝する」とアシン・ウィラトウ氏は語った。
彼は30日に開催された「コフィ・アナン報告とテロ攻撃」に反対するデモで講演した。参加者は、同地区でのテロ攻撃を非難し、1982年の市民権法を改正する必要はない、との声明文を発表していた。
(MizzimaよりJMSA抜粋翻訳)
国連安全保障理事会、ラカイン州問題を協議
8月30日、国連安全保障理事会が開かれ、ミャンマー、ラカイン州における紛争と治安の強化により、1万8500人のイスラム教徒が国境を超えてバングラデシュに逃げ、何千人ものラカイン人が村を追われたことについて協議した。
同理事会の15人メンバーから、正式な声明は発表されなかったが、イギリス全権大使マシュー・ロイクロフトは「参加した人の中で、(暴力の)エスカレートがないようにしたいという要請があった。私たちは皆、暴力を非難し、すべての当事者に問題の拡大を防ぐよう呼びかけた」と述べた。
この衝突は8月25日金曜日に、テロリストによるラカイン州の警察への攻撃により始まったとされている。コフィ・アナン前国連事務総長のラカイン州報告発表日と同じ日に起きている。これまで11人の国家公務員を含む、少なくとも110人が死亡した。
ミャンマー国軍はテロリストの掃討を行っており、住民は、治安部隊が村を砲撃していると報じている。
イギリス政府は、ミャンマー政府に会談を要請したが、外交筋によると、中国が、この問題に関して国連安保理の関与を強く牽制しているという。
今後の動向は未確定だが、9月の世界首脳年次総会で、ラカイン州問題についての議論がなされると予想される。
(MizzimaよりJMSA抜粋翻訳)
8月30日
タイ政府、ミャンマーからの避難民受入れ準備
タイのプラユット・チャンオチャ首相は、ミャンマー西部ラカイン州で勃発したイスラム教徒「ロヒンギャ」の武装集団と国軍との戦闘から逃れてくる避難民を、「帰国の準備ができるまで」受け入れる準備をしていると発表した。
今回の武力衝突による避難民が実際に到着しているかどうか、またイスラム教徒についての言及は避けた。
タイ南部は、かつてラカイン州で武力衝突が起こった際、多くのイスラム教徒の避難路となったことがある。
ラカイン州政府のティンマウンスエ長官は、「国内避難民への新たなキャンプ設置はせず、既存のキャンプや僧院、学校、軍基地への避難を進めている」と述べた。
バングラデシュの国境警備隊はイスラム教徒避難民の流入を認めず、21日から29日の間に、国境を流れるナーフ川を経て避難してきたイスラム教徒550人を追い返した。
しかし、夜間に陸路でバングラデシュに流入した避難民は約5000人いるという。また、ナーフ川とミャンマー国境フェンスの間にある細長い「誰のものでもない土地」には4000人以上が避難しているという。
アントニオ・グテーレス国連事務総長はバングラデシュ政府に対し、イスラム教徒避難民を受け入れるよう要請しているが、バングラデシュ政府は既に40万人のイスラム教徒を受け入れており、これ以上は困難だと主張している。
(DVB、IrrawaddyよりJMSA加筆・抜粋・翻訳)
IFC、ミャンマー農業支援
世界銀行グループの一員である国際金融公社(IFC)は、ミャンマーの農業分野の生産性と品質向上、技術開発支援について、ミャンマー農業・畜産・灌漑省と合意を交わした。
同技術支援事業は、オーストラリア外務・貿易省、イギリス国際開発局(DFID)、日本政府の支援で実施される。
農業はミャンマーの主要産業。労働者の53%が農業従事者で、地方部では人口の約70%が農業により生計を立てている。
IFCは、ミャンマー政府が目指している農産物の生産性向上、市場へのアクセス改善、競争力の強化をすすめる。コメなど主要輸出産物の品質基準を設定するほか、農機、農薬、化学肥料など農業投入物の利用技術支援を行い、より質の高い農産物の産出を目指す。
農業の成長と改革には民間部門も参加し、品質の良い種子、肥料、作物保護剤を農業従事者に効果的に届けていく予定だ。
(MizzimaよりJMSA抜粋・翻訳)
8月25日
養鶏業、鳥インフルエンザで大打撃
豚インフルエンザ(H1H1型インフルエンザ)の拡大により、ミャンマーの養鶏業に過去3カ月で165万チャット(約1330万円)の損失が出たとミャワディデイリー紙が報じた。
H1N1型インフルエンザに感染した鶏が見つかったのは、ヤンゴンのダウェイ郡区とタニンダリ地区の養鶏場3カ所。
政府と民間業者は、この損失を補てんする畜産業者対象の保険導入に向けて検討している。
8月21日までに確認されたH1N1型インフルエンザの感染者数は21人。大多数の患者は既に退院したが、4人は治療中だ。
また、強毒性のH5N1型鳥インフルエンザも、ヤンゴン周辺の養鶏場3カ所で検出されている。ヤンゴンのダウェイ郡区では、7月第3週から何万羽もの鶏が養鶏場で死んでいるのがみつかり、H5N1型ウィルスが検出された。
(Global New Light of Myanmar, Eleven MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)
ミャンマー・日本ティラワ開発企業、学校と道路を寄贈
8月19日、ミャンマー日本ティラワ開発(MJTD)社は、ティラワ経済特区近郊のチャウタン・ミャインタヤーにある、2階建ての高校と舗装道路の建設寄贈式典をティラワ経済特区で開催した。
MJTDのテインハン会長は、「学校には必要備品、フェンス、堀りぬき井戸が備え付けられており、その価値は2億4700万チャット(約1992万円)以上だ。舗装道路は長さ579メートル、幅3.65メートルで、5770万チャット(約465万円)に値する」と述べた。
式典には、ティラワ経済特区経営委員会の委員長と副委員長、セッアウン計画・財政省副大臣、ニーラージョー・ヤンゴン地区電気・産業・道路・通信長、教育局の役人などが出席した。
(Global New Light of MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)
8月22日
世界銀行、ミャンマーとゼロ金利で2億ドルのクレジット契約を締結
8月21日好評のパブリックファイナンスインターナショナル報告書によると、公的債務管理、税金回収の強化、財務管理の強化などのプログラムを支援するため、世界銀行がミャンマーとゼロ金利で2億米ドル(約218億円)の資金を拠出する契約を締結した。
ミャンマー初の政策である「マクロ経済の安定と財政回復の政策運営」は、長期的な平和と繁栄のために必要な経済変化を加速させる狙いがある。
同政策にも含まれるミャンマー改革のもと、ミャンマーは、慎重な公的債務管理の推進、国家経済企業の財政規律の改善、より効果的な予算編成の実現を目指す。
報告書によると、財政回復力の柱の下にある改革は、徴収を増やし、天然ガス輸出の収入管理改善し、財政管理強化を目指している。
(MizzimaよりJMSA抜粋、翻訳)
「日本で学ぼうフェア」8月26日ヤンゴンで開催
岡山大学日本語教育インフォメーションセンターによると、8月28日の午前9時30分から午後4時まで、ヤンゴンのノヴォテルホテルで「日本で学ぼうフェア2017」を開催する。同フェアは、日本への留学や就職に興味を抱くミャンマー人を対象にしている。
参加するのは、大学24校、日本語学校6校、専門学校1校、会社3社。
(MizzimaよりJMSA抜粋、翻訳)
8月16日
調理用燃料 木材利用が81%
労働・入国管理・人口統計省が8月9日に発表した2017年統計によると、調理に使う燃料として、大多数のミャンマー人が薪、木炭、樹皮燃料など木材を利用しており、木材燃料の利用は、調理用燃料全体の81%を占めることがわかった。
木材燃料の大量消費は環境保全に影響があるだけでなく、換気が十分できない家庭内では健康被害が出ることもある。
また同統計によると、清潔な水を入手できている割合は全体の69.5%、ハエのいないトイレは74.3%だった。
建設資材の入手しやすさについては、地域により大きな差があることがわかった。大多数の家は、定期的な手入れが必要な竹やヤシの葉で建てられている。
(Global New Light of MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)
NLD経済専門家、経済成果を批判
~経済回復への困難な道のり~
国民民主連盟(NLD)のミョーミン経済アドバイザーは、ミャンマーの首都ネピドーで8月11日から3日間の日程で開催された「ミャンマー民主化フォーラム」の「中央主権経済から市場経済への移行に関する調整」分科会で、無能な官僚主義、根深い汚職、軍の統制、省庁間の協力不足を指摘し、NLDの経済政策の成果が乏しいことを批判した。
同氏は「政府省庁間の協力関係の弱さは今後の大きな課題。それによって、NLDは包括的計画を実行できなかった」と述べた。ミャンマーの停滞する経済の理由として、「武装衝突、麻薬の乱用と密輸、輸出価値の低下、人々の低生産性と農地利用率の低さ」を挙げた。
さらに「停滞経済を打破する最初の挑戦すべき課題は、2008年に国軍が起草した現憲法と憲法による規制。国軍が25%の議席を保証されており、3省庁は軍管轄下にある」と述べた。
NLDの他経済アドバイザー・レイニュン氏は、NLD政権が農民の期待に応えていないと発言した。「農業分野での早急な改革が必須。2012年農地法のなかで農地ローンと投資、税制事項を改定する必要性がある。その他、家畜飼料も不足している。国内26工場の6工場しか稼働していないのは大きな損失」と述べた。
分科会に出席した多くの専門家は、ミャンマー経済はいまだ中央集権的であり、民衆に届く政策が必要と合意した。
(IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)
ラインタヤ―で賃上げデモ
8月13日、ヤンゴンのラインタヤ―郡区に労働者2000人が集まり、最低賃金を一日5,600チャット(約452円)に引き上げる要求を掲げてデモ行進をした。
デモ行進はミャンマー労働組合ネットワークが計画し、パテイン、バゴー、タンリン、ミンガラドン、ラインタヤ―から労働者が集結した。
デモ行進への参加者が掲げた要求は「最低賃金を5,600チャットに設定、新たな最低賃金を過去2年間に適応、労働者向け住宅開発の実施、労働法の改定、労働組合の雇用主による認可制度を廃止」の5項目。
デモに参加した労働者は「政府に最低賃金を現行の3600チャット(約290円)から直ちに引き上げるよう要求している。生活必需品の値段が上がっているからだ」と述べた。
(Eleven MyanmarよりJMSA抜粋・翻訳)
8月10日
国軍司令官、ラカイン政党トップと会談
先週ミャンマーとバングラデシュ国境付近のラカイン州マウンドー郡カインジー村で、6人の住民が殺害された事件などを受け、8月9日にミンアウンフライン国軍最高司令官とアラカン国民党(ANP)のトップが会談した。
ラカイン州マウンド-周辺でミャンマー国境警察隊がイスラム教徒に殺害されたのち、国軍がイスラム教徒住民の掃討作戦を行ってから10カ月が経過した。今回の会談で、両者はラカイン州の緊張状態の鎮静化と発展のため協力する声明を発表した。
この会談では、国軍側はソーウィン副司令官、ミャトゥンウー大将が出席し、ANP側は国会議員であり党総裁のエイモン氏が参加した。
エイモン総裁は、「連邦議会の上下両院に、ラカイン州の防衛問題について問題提起をしようとしたが、(議会が)受け入れなかった。そこで国軍にアプローチすることを決断した」と会談のきっかけを述べている。
ANPはラカイン州議会で最も影響力を持つ第一政党で、連邦議会(国会)にもいくつかの選挙区から代議士を輩出している。
(Democratic Voice of Burmaより抜粋・翻訳)
ティラワ 優先事項は「エコ」と「就業機会」
ミャンマー・ジャパン・ティラワ・デベロップメント社(MJTD)は、今後ティラワ経済特区への投資許可を検討するにあたり、地元住民により多くの就業機会を与える投資と、環境への負荷が少ない投資に対して、優先的に許可すると発表した。
現在、ティラワ経済特区A地区とB地区(第一フェーズ)には84企業が投資を許可されている。
(Global New Light of MyammarよりJMSA抜粋・翻訳)
ヤンゴン「平和と調和、安全保障のための対話」で岸外務副大臣がスピーチ
宗教を超えて平和と調和、安全保障を話し合う対話が、8月5日~6日、ヤンゴンのシタグ国際仏教アカデミーで開催された。
同対話は、日本財団、インドのヴィヴェーカーナンダ財団、ミャンマー国際戦略研究所(ミャンマーISIS)の支援で、ミャンマー宗教・文化省が主催。世界32カ国から宗教リーダーと有識者135人、ミャンマーの宗教リーダーと有識者120人が参加した。
日本からは岸信夫外務副大臣が参加して開会式でスピーチをし、民主主義、南シナ海の法とルールによる支配、自由貿易の重要性と、日本によるミャンマー行政官能力構築支援について述べた。また、安倍総理大臣のビデオメッセージが公開された。
また岸副大臣はタウントゥン・ミャンマー国家安全保障顧問と懇談したほか、ティラワ経済特別区・ティラワ港を視察した。
(Mizzima、Global New Light of Myanmar、外務省ホームページよりJMSA抜粋・翻訳)
カレン国内避難民キャンプ、国際支援終了まで60日
カレン州パプン地区にあるエトゥタ・カレン国内避難民キャンプへの、国際支援機関による支援物資配給と支援事業が9月末に終了する。
支援終了は18カ月前に発表されたが、同地に勢力をもつ反政府武装組織カレン民族同盟(KNU)は、国際支援団体に対し、カレン州に平和が訪れるまで教育、保健を含む支援事業を継続するよう求めている。
KNUのパドーネイタブレイ中央執行委員は、「カレン州の政治的問題が解決されない限り難民も国内避難民も故郷にもどることができない。故郷にはミャンマー国軍が基地を置いているため、恐怖で戻ることができない」と述べた。
タイ・ミャンマー国境に住む難民10万人への国際支援を統括する「タイ・ビルマ国境連合(TBBC)」のサリー・トンプソン所長は「エトゥタ国内避難民キャンプへの支援打ち切りは避けられない。支援国の優先支援分野が変わり、現在は復旧と開発に焦点があてられている。平和プロセスは時間もかかり、先が不透明。しかし人々はキャンプ外で生活を始めなくてはならない」と述べた。
エトゥタ国内避難民キャンプは2006年に開設され、現在2,662人が住んでいる。
(Democratic Voice of BurmaよりJMSA抜粋・翻訳)
8月3日
タイ、移民労働者のための施設開設
タイのミャンマー大使館によると、タイ労働省はミャンマー人を含む移民労働者が法的地位を得るための施設を、全国99カ所に開設した。
タイでは6月23日に新労働法が発効して移民労働者への取締りが強化された結果、カンボジア、ラオス、ミャンマーなどから来ていた多数の移民労働者が自国へ帰還していた。7月24日、タイ労働省は移民の合法化へ向けた手続きを開始した。7月24日から7月30日の間に、ラオスから3万5,386人、カンボジアから7万2,535人、ミャンマーから14万5,988人がセンターへ来所し、合法的立場を得た。
同手続きで身分証明(CI)を発行されたミャンマー人労働者は、2018年3月31日まで有効かつ期限終了後も延長可能なビザを取得した。
(MizzimaよりJMSA抜粋・加筆・翻訳)
ミャンマーと日本 深まる軍事的関係
7月末ミャンマー国軍トップのミンアウンフライン最高司令官が、自衛隊の岩崎茂・元統合幕僚長の招待で日本を初公式訪問した。最高司令官が東京を訪れたのはネウィン将軍が訪日した1960年代以来初めて。
岩崎氏は、2017年5月にネピドーでテインセイン大統領と面会し、両国の防衛能力強化と、全てのレベルで交流を深めることに合意していた。
ミャンマーの政権交代後、ミャンマー国軍は隣国中国とのバランスを見据えて新旧の友好国と関係構築を図っており、今回の日本訪問もその一部とみられている。ミンラウンフライン最高司令官は、今までにフィリピン、ヴェトナム、ブルネイ、タイ、韓国を訪れている。
日本とミャンマーの関係は経済的、政治的だけでなく軍事的にも深まりを見せている。海上自衛隊は2013年9月に行われた5日間の訓練で、ミャンマーに初めて寄港した。
(IrrawaddyよりJMSA抜粋・翻訳)
8月3日
電力エネルギー相 突然の辞任に波紋
国民民主連盟(NLD)政府は、8月2日、ペジントゥン電力エネルギー相のの辞任を発表したが、辞任理由は不明瞭のままだ。
ゾウテイ大統領府広報官は、「彼は自分の意志で辞表を提出し、許可された」と述べ、詳細を述べることを拒否した。
未確認情報によると、ペジントゥン氏のいわゆる「プレイボーイ・ライフスタイル」について、ペジントゥン氏の部下が内閣に訴状を提出していたという。
(IrrawadyよりJMSA抜粋・翻訳)
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