
この記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。
私たちは登録支援機関として、ミャンマー人材を日本企業にご紹介し、彼らが会社に貢献する人材になるまで支援しています。また、私たちの使命は「人材紹介を通じて、世界の貧富の格差をなくすこと」です。
さて、我が国では少子高齢化と労働人口の減少という社会問題が長年影を落としてきました。日本政府はその解決策として、外国人材の受け入れ体制を積極的に整備しています。国土交通省のデータによれば、2050年には外国人の人口比率が7%を超え、さらに2070年には10%に達する見込みです。
今後、日本社会においては多様性が一層進み、多文化共生の在り方が国民全員に問われる時代が到来すると言えるでしょう。そうした中で、外国人と日本企業をつなぐ私たちだからこそ、多文化共生や多様性への理解について独自の視点を持ち、発信していきたいと考えています。
目次
1.ミャンマーの現状
2.ミャンマー人の日常生活
3.日本で働くミャンマー人の声
4.日本企業の管理者の皆様へのお願い
5.当社日本人アドバイザーの書籍紹介
本記事を通じて、ミャンマー人の日本での生活が少しでも向上し、日本企業の利益にも貢献でき、相互理解が深まることを心より願っております。
1. ミャンマーの現状
インターネットで「ミャンマー」と検索すると、「軍事政権」「戦争」「地震」といった深刻なキーワードが真っ先に出てきます。実際、ミャンマーの現状は混乱と紛争が続き、国民は不安と貧困に直面しています。
ミャンマーの国土面積は日本の約1.8倍ですが、人口は日本の半分以下です。それにもかかわらず、135以上の民族が存在し、それぞれに独自の主張があります。さらに、ミャンマーは古来よりインドと中国の中間に位置し、文明をまたいだ交流が盛んに行われてきました。
各勢力が自身の利益を守るために時に武力を行使し、政権を築いては滅びていきました。
第二次世界大戦から80年が過ぎ、日本は長く平和を享受してきましたが、約4000km離れたミャンマーでは今なお争いが起きています。そこでは、力こそが正義とされ、法律や道徳が通用しない場面も多く見られます。信頼されるのは権力とお金だけです。
国全体が戦争状態にあるわけではありませんが、一部地域では紛争が長期化しており、軍事政権は成年男性の出国を制限する措置を取るようになりました。
2. ミャンマー人の日常生活
国連機関の報告書には、「現在、ミャンマーの人々は依然として深刻な人道的危機に直面している」と記載されています。一体、どのような危機なのでしょうか。
・2024年12月時点で、国内に約350万人の避難民が存在
・約1500万人が食糧不足に直面
・約1500か所の医療施設が閉鎖または破壊され、医薬品やワクチンが不足
・子どもの就学率が大幅に低下
・国内の過半数が貧困状態
・麻薬取引の急増
このように、報告書の一言「人道的危機」の背後には、1千万人にも及ぶ人々の生死に関わる問題が隠れています。私たち登録支援機関も、ミャンマーに住む方々とやり取りする際、書類の処理などをなるべく迅速に進めています。なぜなら、最大都市ヤンゴンですら一日20時間以上の停電が発生することもあるからです。
3. 日本で働くミャンマー人の声
財産を売って資金を貯め、私たちに託してようやく来日を果たし、日本企業で働いているミャンマー人たちは、どのような思いで日々を過ごしているのでしょうか。
インタビューの結果、日本社会の最大の特徴としてまず「豊かさ」を挙げる人が多いです。都市部でも地方でも、コンビニに行けば新鮮な食材や安価な水が手に入ります。また、アルバイト収入でも生活を十分にまかなえるという声が多く聞かれます。ミャンマーでは正社員でも生活が苦しいのが現実です。
さらに、日本社会は「平和」であることも特筆されます。商品がレジから離れていても盗難を心配する必要がなく、食品の品質管理も徹底されています。勤務時間をごまかされるような心配も少ないです。
一方で、日本の教育は自己責任を重視しますが、ミャンマーでは家族中心の価値観が根強く、親の意見に従う文化があります。そのため、自分で考えて行動する力が養われにくい傾向が見られがちです。
このような行動が日本社会では敬遠されることもありますが、徐々に移住してきた社会になじみ、不自由なく職場や生活環境でコミュニケーションを取るようになる方が多いのも事実です。
4.日本企業の管理者の皆様へのお願い
上記の通り、ミャンマーは現在も混乱状態にあり、多くの犠牲と覚悟をもって来日したミャンマー人たちは、日本で稼いだ給料を家族に仕送りする責任を抱えつつ、はじめは慣れない環境に戸惑うこともあります。
そのため、企業は単に彼らに仕事を与えるだけでなく、日本の文化や価値観を伝える役割もあります。外国人にとって、最初の日本社会との接点は職場であり、そこから日本という国全体を理解していくからです。つまり、企業は「日本の代表」の一部とも言えます。
5.当社日本人アドバイザーの書籍紹介
当社の日本人アドバイザーが執筆した書籍を紹介いたします。本書ではミャンマー人の実情についてさらに詳しく記載しています。ご興味があれば、お問い合わせいただければ無料でお送りします。