2021年10月26日更新
民主派政権、国軍の人権侵害をICC提訴へ
民主派で構成する「国民統一政府(NUG)」は10月22日、
NUGは、
国軍側は、
ミャンマーは国際刑事裁判所(ICC)に加盟していないが、
アウンサンスーチー氏が率いた前民主政権は、
(2021年10月22日付けRadio Free
Asia記事より要約)
国軍、アジア諸国から渡航客受け入れへ
国軍は来年初頭、アジア圏の旅行客受け入れに向け、
ホテル観光大臣のテイアウン氏は「
第1段階として、およそ30万人の渡航客を見込んでおり、
(2021年10月19日付けMizzima記事より要約)
2021年10月20日更新
国軍、スーチー担当弁護士に公判情報の公開を禁じる
アウンサンスーチー氏やウィンミン氏など、国軍に拘束された民主政府の幹部らを担当するキンマウンゾー弁護士は10月13日、本人のFacebookで、メディア、在外公館、海外政府などに公判情報を提供することを禁じられたとする内容を投稿した。
キンマウンゾー氏の行動は、刑事手続きの妨害となり、世情不安を招くため、刑事訴訟法第144条に違反すると判断された。当該措置は「当面(当局から通知があるまで)」継続される。
キンマウンゾー氏は前日の12日、国軍が2月に全権掌握した当日に大統領職にあったウィンミン氏に、体調不良という理由をつけて退陣するよう強要したことを明らかにしていた。
同氏によると、ウィンミン氏は退陣を拒否し、脅迫されたが、意志は揺るがなかった。
弁護士のキーミン氏(Kyee Myint)は「近年(1973年)制定されたメディア法Speech
Actは、100年以上前の刑事訴訟法第144条の内容を上書きしている。キンマウンゾー氏に対するかん口令は違法だ」と国軍の措置に抗議した。
国民民主連盟(NLD)のチョーティハ氏(Kyaw
Thiha)は「国軍は情報管理を強めて政権を維持しているが、悪法によって国を支配していることを世界に公言しているようなもの」と批判した。
アウンサンスーチー氏は自身の弁護士チームに公判をメディアに公開するよう指示していたが、キンマウンゾー氏以前にも同様の制限を受けた弁護士は複数いる。
(2021年10月15日付けRadio Free Asia記事より要約)
国軍・警察の離反者増加
民主派で構成する「国民統一政府(NUG)」のドゥワラシラー大統領が9月7日、国軍に対して自衛のための戦闘開始宣言して以来、国軍兵士や警察隊員の間に大きな離反の動きが見られる様子だ。
NUG国防省は、9月7日から10月7日のひと月の間に兵士429人、警察官334人から離反の相談を受けたと明らかにした。
兵士や警官を辞め、「不服従運動」に参加した人々で作られるグループ「People's Embrace」が治安当局者の離反について仲介役となっている。
実際に離反した人数については明らかにされていないが、ドゥワラシラー大統領が治安当局の構成員らに離反して民主派に所属するよう呼び掛けたことや、民主派の「国民防衛隊」との決死の攻防により、現在は民主派側で活動する元国軍幹部は「今後、大規模な離反がある」と述べた。
(2021年10月15日付けIrrawaddy記事より要約)
2021年10月18日更新
ミャンマーのLNG発電所が操業停止へ
ヤンゴンの中国・香港系LNG(液化天然ガス)発電所が、資金繰り悪化を受け、7月から操業を停止していたことが明らかになった。ミャンマー国内の商業資本は今後多くの停電に悩まされることになりそうだ。
軍事政権の電力・エネルギー省によると、操業停止の要因は、世界市場における天然ガス価格の上昇、通貨“チャット”の米ドルに対する減価、国内の電力需要低下、軍事政権の支払い不能であるという。
ヤンゴン・タケタ郡区の香港系VPower Co.と中国国営CNTICの合弁会社が操業する発電所(容量400メガワット)は停止しており、ヤンゴン郊外のティラワ経済特区のVPower Co.が運営する発電所(容量350メガワット)は、備蓄燃料の急減を防ぐために50メガワットを発電しているのみである。
電力・エネルギー省の関係者によると、「主に財政的な問題である。LNGを米ドルで購入しなければならないが、国内通貨しか持ち合わせておらず、事業継続が不可能である。発電所の操業を停止せざるを得ない」という。
地方の電力会社はメディアの取材に対して、「LNGの価格が上がり、チャットが安くなっているので操業停止するほかない。軍事政権はLNGの輸入代金を払いたがらないから、このようになってしまった」と述べた。
香港資本の運営会社は、国内での政治的騒乱を受けて、複数の発電所の契約を延長することなく撤退する可能性が高く、このまま操業停止が続くと乾期の電力不足・停電が深刻化する恐れがある。
また、VPowerはラカイン州チャウピューとマンダレー管区ミンジャン(双方とも容量200メガワット)の電力プロジェクトから撤退したことを発表した。
(2021年10月13日付け Irrawaddy記事より要約)
インドの軍事会社 対空兵器をミャンマーへ輸出
軍事事業の監視を担う活動家団体のJustice for Myanmar(JFM)は、ニューヨークの国際貿易データ会社Panjivaの情報を用いて、インドの軍事会社Bharat Electronics Ltd.(BEL)が、7月に遠隔操作の対空兵器をミャンマーに対して輸出していたことを明らかにした。
兵器の運送は、ミャンマーのMega Hill General Trading社を通して行われた。
輸入された対空兵器の総額は60万米ドル(12億チャット)に上るとされ、それらの兵器は試験的に輸入されたようだ。今後さらに大規模な兵器輸入が実行される可能性がある。
インド政府は、6月に行われたミャンマーへの武器輸出を禁止する国連総会決議にて、投票を棄権していた。尚、インド政府はBELの51%以上の株式を保有しており、日本生命のインド支部とゴールドマンサックスはそれぞれ同社の2億5千万米ドル、2億3500万米ドル分の株式を保有している。
(2021年10月8日付け Irrawaddy記事より要約)
2021年10月13日更新
ASEAN首脳会議、ミャンマー抜き開催を検討
東南アジア諸国連合(ASEAN)は10月4日、オンラインによる外相会議を開催し、ミャンマー情勢について協議した。
今年4月のASEAN首脳会議で、ミャンマー情勢の打開を目指す5項目が採択され、ミャンマーも合意したが、その後の進展は無いに等しい。
項目の一つに「ASEAN特使がミャンマー側の関係者と面談を行う」ことが含まれるが、国軍側がこれを拒否している。この「関係者」には、現在、国軍に拘束されているアウンサンスーチー氏が含まれる。
ASEAN各国は、ミャンマー国軍の非協力的な態度に失意を示したほか、マレーシアなど、一部の国は、今月行われるASEAN首脳会議にミンアンフライン国軍総司令官の参加を認めないことを検討すべきと主張している。
(2021年10月9日付けMizzima記事より要約)
ロヒンギャ難民の孤島移送、来年2月までに10万人
ミャンマーからバングラデシュに逃れてきたロヒンギャは85万人に上る。難民キャンプの過密問題をめぐり、バングラデシュ政府はベンガル湾沖の孤島自体を収容専用に整備し、徐々に難民の移送を行ってきた。
これまでに1万9000人が移送され、バングラデシュ当局は来年2月末までに8万1000人を移送する予定だ。
ただ、このバシャンチャールという孤島は水害の危険性が高く、人が暮らすにふさわしい土地なのか、人道的に問題がないか懸念されている。
移送後、バシャンチャールから逃れようとする難民は後を絶たず、8月には逃走目的の難民を乗せたボートが転覆し、複数が犠牲となる事故も起きた。
国連はこの移送政策に懸念を示しているが、バングラデシュと協議の上、国連が人道支援や現地の検分を行う役割を担うことで合意した。
国連は、本土の難民キャンプで行っているより広範な役割を担うことになる。
(2021年10月9日付けMizzima記事より要約)
2021年10月6日更新
ミャンマー情勢不安:通貨急落
情勢不安からミャンマーの通貨「チャット」の急落が深刻だ。
国軍が全権を掌握した2月以前は1ドル=1300~1400チャット(約77円~83円)で推移していたのが、9月下旬には1ドル=2500~2700チャット(約148円~160円)に値下がりしている。
ガソリン価格は2倍強に上昇するなど、市民生活への影響も大きい。
国軍は9月30日、「ミャンマーにおける現在の経済状況は、新型コロナウイルスなどの外的要因による」とした上で、「輸入燃料の消費削減および電気自動車等の製造運用などにより、責任をもって事態打開を目指す」と発言した。
(2021年10月1日付けMizzima記事および2021年9月30日付けIrrawaddy記事より要約)
国軍、武装勢力との停戦発表:国内反応は冷ややか
ミャンマー国軍は9月27日、国内全ての少数民族武装勢力と停戦すると発表した。
2022年2月12日に第75回連邦記念日を迎えることと新型コロナウイルス感染防止を理由に、停戦期間は10月1日から来年の2月末までとされる。
これは双方合意に基づいたものではなく、国軍側が一方的に宣言した形だ。
民主派で構成される国民防衛隊(PDF)は停戦対象に含まれず、民主派および武装勢力は、今回の停戦発表について、国軍がPDF根絶に集中するための欺瞞であるとする見方が強い。
1948年のミャンマー独立以来、国軍と少数民族武装勢力の対立は続いており、これまでに停戦協定を結んだのはわずか10組織に留まる。
今年2月に国軍が全権掌握した後は、一部の少数民族武装勢力と民主派が手を組み、国軍に対して共闘する構図となっている。
(2021年9月28日付けRadio Free Asia記事より要約)
イン州チャオピューとマンダレー管区ミンジャン(双方とも容量200メガワット)の電力プロジェクトから撤退したことを発表した。
(2021年10月13日付け Irrawaddy記事より要約)