2021年8月26日更新
ジャーナリスト弾圧続く
国軍系メディア「Myawaddy TV」によると、国軍は21日、地元のジャーナリスト2人を逮捕した。
報道によると、「Frontier Myanmar」のコラムニスト兼「Voice of America radio」のコメンテーターも務めるシトュアウンミント氏(Sithu Aung Myint)とBBC Media Actionと契約関係にあるフリーランスのプロデューサー、テッテッカイン氏(Htet Htet
Khine)の2人が8月15日に拘束された。
シトュアウンミント氏は国軍に批判的な発言をすることで知られ、市民の抗議行動を先導し嘘の情報を拡散した罪で告発された。同氏は終身刑を言い渡される可能性がある。
テッテッカイン氏はシトュアウンミント氏をかくまい、民主派が発足させた「国民統一政府(NUG)」を支援したとされる。BBC Media
Actionは声明で「テッテッカイン氏の拘束を憂慮しており、今後の動向を注視している」と述べた。
二人とも拘束された後に弁護士と接見できていないが、テッテッカイン氏の法的顧問を務めるキンマウンミン氏(Khin Maun Mying)によると、二人は国軍施設から警察の留置所を経由し、インセイン刑務所(ヤンゴン)へ移送される予定だ。
キンマウンミン氏は「インセイン刑務所では面会できることを期待する」と述べた。
2月に全権を掌握して以来、国軍はこれまでにジャーナリストやメディア関係者95人を拘束している。
(2021年8月23日付けMizzima記事およびIrrawaddy記事より要約)
中国、ミャンマー国軍を「政府」と認める動き
中国のChen Haiミャンマー大使とミャンマー国軍暫定政府の外相担当ワナマウンルイン氏はテレビ会議を通じ、中国がミャンマー国内で予定する21の複数プロジェクトに600万ドル(約6億6000万円)の資金援助を行うことで合意した。
この会議においてChen Hai大使はワナマウンルイン氏を「外相」と呼び、公式な外務大臣として応対した。
8月以前、中国はミャンマー国軍を「政府」と明言することを避けていたが、国軍が「暫定政府」を発足させた8月1日から一週間後の8日には、国軍を「政府」と呼ぶようになった。
中国は6月の第1週にChen
Hai大使をミャンマーへ派遣し、ミンアウンフライン国軍総司令官との面会を果たした。国軍が2月に全権を掌握してから、外国の大使が同司令官と面会したのは初めて。こうした機会に、中国はミャンマー国軍が長期統治できると判断したとみる専門家もいる。
(2021年8月11日付けIrrawaddy記事より要約)
2021年8月18日更新
難民収容の孤島から逃亡の船転覆
8月13日夜から14日未明にかけ、ミャンマー人難民を収容するバングラデシュの孤島バシャンチャールから逃亡を試みた船が強風で転覆した。
15日現在も捜査活動が行われているが、少なくとも26人が依然として行方不明のままだ。
当時、島から南東10キロあたりで漁をしていた地元住民が、海に投げ出された難民12人を救助した。
バングラデシュ本土のコックスバザール難民キャンプはすでに過密状態で、それを解消するために沖合の島に新たな収容施設が設けられた。現在は1万9000人の難民が本土から移送されているが、現地は当初からサイクロン被害が懸念されていたほか、暮らすための設備も十分ではない環境だ。
それでも難民たちはこの地を離れることは許されていないため、警備が比較的薄いジャングルの水路を発ち、沿岸警備当局の巡回ルートを避けて、コックスバザールの難民キャンプへの逃亡を試みたとされる。
生存者によると、10世帯ほどが船に乗っており、大人一人あたり83ドル(約9000円)の密航料を支払っている。
(2021年8月15日付けRadio Free
Asia記事より要約)
旧軍政トップ、タンシュエ氏入院
8月11日、民政移管前の軍事政権トップだったタンシュエ氏(88)の入院が報じられた。
匿名を条件に、ネピドーThaik Chaung軍事病院の職員は、タンシュエ氏が厳重な警備のもと、特別入院室にいることを認めた。
ミャンマーでも新型コロナウイルスの感染拡大が深刻で、同氏は妻とともに感染した可能性がある。
(2021年8月12日付けMizzima記事より要約)
8888民主化運動から33年、刑務所で収容者が抗議スローガン
1988年8月8日、当時の軍事独裁に反対する民主化運動が起きた。それから33年を迎えた今月8日、マンダレーのオボ地区刑務所で、収容者たちが独裁政権に抗議するスローガンを一斉に叫ぶ事態となった。
この第3監房には、2月に全権掌握した国軍に反対する運動「春の革命」に参加した市民およそ700人も収容されていた。
今回の反抗的行動を先導したとされるリーダー格の者たちは殴打の罰を受けたとされる。
また、関係当局によると、いわゆる「8888」民主化運動に関与した容疑で拘束されてきた政治犯38人がマンダレー中央刑務所の移送され、そこの独房で2週間収監される。
(2021年8月13日付けMizzima記事より要約)
2021年8月10日更新
在ミャンマー日本大使館情報
在ミャンマー日本大使館は、HPの更新を一時的に停止し、
https://www.facebook.com/eoj.
国民統一政府、ASEAN特使に協力訴え
国民統一政府(NUG)のジンマーアウン外相(Zin Ma Aung)は8月5日、東南アジア諸国連合(ASEAN)でミャンマー担当特使に任命されたエルワン氏(ブルネイ第2外相)に向け、NUGとの協力関係を構築するよう訴えた。
特に、ミャンマー国内でも差し迫った新型コロナウイルスの感染状況の改善に向け、NUGと連携するよう求めた。
また、国軍はミャンマー市民を脅威にさらしており、ASEAN憲章にも違反していると訴え、ASEANの会議に今後も国軍がミャンマーの代表として出席するか懸念していると表明した。
(2021年8月7日付けMizzima記事より要約)
ミャンマー国連特使殺害計画で2人逮捕
ニューヨークの検察当局は8月6日、ミャンマー国軍の批判を続ける同国のチョーモートゥン国連大使を殺害もしくは重症を負わせることを企てたとして、アメリカ在住のミャンマー人2人を逮捕したと発表した。
Phyo Hein Htut被告(28)とYe Hein Zaw被告(20)はすでに起訴されており、有罪となれば最長5年の実刑判決を受ける。
検察にによると、7月、ミャンマー国軍と取引のあるタイ在住の武器商がPhyo Hein
Htutに連絡を取り、二人でチョーモートゥン大使を退任させることを目的とした計画を立てた。Ye Hein Zawは資金のブローカー役と見られている。
武器商は、大使が辞任しない場合、人を雇って襲わせるよう提案したとされる。大使の車のタイヤに細工して、事故に見せかける案も検討された模様だ。
(2021年8月6日付けRadio Free Asia記事より要約)
ASEAN、仲介担当決定へ
ミャンマーで国軍が国家権力を掌握してから半年が経過する。
4月に東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議で合意した、暴力停止と対話を仲介する特使が派遣できていない状態だ。
ASEANは8月2日の外相会議で、特使を決定したい構え。
(2021年8月2日付けMizzima記事より要約)
国軍、非常事態宣言を2023年まで延長か
BBCによると、国軍トップのミンアンフライン総司令官は8月1日、自身を暫定首相に指名し、非常事態宣言を2023年8月まで延長する可能性があると述べた。
自由で公正な総選挙を実施すると改めて表明する一方、昨年の総選挙で勝利した国民民主連盟(NLD)を「テロリスト」と非難した。
また、クーデターに反対する勢力が故意に新型コロナウイルスをまき散らしていると主張したほか、国軍のコロナ対策に対する偽ニュースや誤情報は「バイオテロリズムのツール」であると述べた。
総司令官はさらに、綿花やたまねぎ増産の必要性を訴え、国の伝統を破壊しようとする人々を非難するなど多岐にわたり、BBCは「奇妙な演説」と報じた。
(2021年8月2日付けMizzima記事より要約)
国軍「暫定政府」、拘束者釈放で国際社会へアピールか
ミャンマー国軍は8月1日、「暫定政府」を設けることを発表した。
自らを暫定首相に任命したミンアンフライン国軍総司令官は、不服従運動(CDM)で主導的役割をしていない全ての政治犯を釈放すると発表した。
翌2日、CDMに参加して拘束された政治家や政府職員、国軍を批判した宗教や医療のトップなどが実際に釈放された。
政治アナリストの中からは、国軍が「暫定」という言葉を使ったのは、9月に予定される国連総会で「民主政府」であることを印象付けたい目論見があるためと指摘する声が聞かれた。
(2021年8月2日Radio Free Asia記事より要約)